2022年に入り、米国株もベアマーケット入りをしました。米CPIも8.6%と高止まりをしいまだ下がる気配を見せていません。2022年6月19日時点では米政策金利も1.5~1.75%のレンジとなっており、物価の高騰に間に合っていません。
FRBが急激に利上げをし米国市場への雇用への問題(実際にテスラやコインベースなどの大規模なリストラが始まってきています。)やドル買い円売りで円安の進行が進むなど経済が歪になっていると言わざるをえません。
いつインフレが終わるのかが焦点になるのですが、ロシアとウクライナの戦争によりコモディティ価格の高騰や、中国の上海をはじめとしたロックダウンの影響など多岐に渡り出口はいまだ見えていません。
日々の株安を心配にされる方も多いですし、私も心配になっています。しかし買い増しの絶好のチャンスでもありますので、キャッシュを貯めて来るべき買い場に備えていこうと思っています。
さて今回は実際リセッションになった場合にどれくらいの期間で、どれくらい下げたのかを見ていこうと思います。最高値から何%下げたのかは知っている方も多いと思いますが、その期間・ペースを見ておくことで今後くる更なる下げも耐えられる準備にもなると思います。では、見てみましょう。
それぞれ第一次オイルショック、ドットコムバブル、リーマンショックを見てみます。
第一次オイルショック 1973年10月~1974年3月
今から約50年前ということで、この時期の相場を実際の体験した方はほぼいないのではないでしょうか。実際私も生まれてすらいません。
実際最高値近辺から最安値近辺までは21カ月ほどかかっています。次に対象期間のSP500の下げ幅を見てみましょう。
1973.1.4 120ドル
1973.6.29 101ドル ▲15.8% 6カ月後
1973.12.31 92ドル ▲23% 11カ月後
1974.7. 10 79ドル ▲34% 18カ月後
1974.10.3 61ドル ▲49% 21カ月後
2年弱の下げ相場を経て、回復をしています。オイルショックはインフレとの戦いの中で政策金利を上げており、今の状況と似ています。
当時は政策金利が10%超と状況が違いますが、インフレ退治にはこれくらいの日柄が必要と考える一つの手がかりになるでしょう。またこの後第2次オイルショックがありますが、今回は割愛します。
ドットコムバブル 1999年~2001年
次はドットコムバブルについて見ていきましょう。
実際にどこくらいの期間をかけて相場が下がっていったのでしょうか。
2000年8月頃に高値を付けたあと、2002年7月頃に安値を付けています。しかし見てわかるように2003年初頭まで最安値付近で動いていますから、実際のマインドとしては下記に記載の期間に半年くらい追加してもいいかもしれません。
2000.8.31 1,510ドル
2000.12.31 1,280ドル ▲15% 4カ月後
2001.3.29 1104ドル ▲26.8% 7カ月後
2001.9.21 980ドル ▲35% 13カ月後
2002.7.23 790ドル ▲48% 23カ月後
約2年の期間下げ続け、回復をしています。その間株価は半値になっています。SP500ですらこの下げ幅ですから、NASDAQはさらにひどいです。
リーマンショック 2008年ー2009年
では、最後にリーマンショックを見ていきましょう。100年に一度の金融危機というくらいですからそれはひどい状況になっているのがわかります。ちなみに私が以前勤めていた金融会社でも当時の話は先輩方から聞くことがあり、悲惨な状況が感じ取れました。
2007.10.9 1570ドル
2008.5.15 1417ドル ▲10% 7カ月後
2008.7.10 1240ドル ▲21% 9カ月後
2008.10.9 840ドル ▲47% 12カ月後
2009.3.6 675ドル ▲57% 17カ月後
3つの中では下げる期間としては一番短くなりました。(一方で下げ幅は1番高いです。)いずれも当時自分も株式をやっていたらと思うと恐ろしいですね。
まとめ
今回3つの暴落局面を見てきました。共通する点としては以下の点が挙げられます。
①暴落期間は2年前後
②最大下げ幅は50%
もちろん今回のベアマーケットもそうなるとは限りませんが、2022年1月に最高値4,796ドルを付けたことを考えれば、最悪の状況で2024年1月にかけて2,400ドルまで下落ということが過去のケースでの最悪シナリオになるかと思います。
もちろんもっと早く相場が回復してしてくれれば問題ありません(実際にベアマーケットに入っても20~30%で済んだことも多々あります。)が、最悪のケースも考えた方が焦らず対応できるのではないでしょうか。
まだ下げ相場ははじまったばかりです。メンタル面も気を付けて投資を行っていきましょう!
コメント